具志ブログ(β版)

ピキーン!ときたフレーズや画像、動画なんかを俺のフィルタを通して紹介

父は忘れる

スポンサーリンク

今朝、小学校一年の末娘が登校の準備をしながら泣いていた。

俺の発した心ない一言のせいだ。

珍しく、お兄ちゃん、お姉ちゃん、妹とみんな早起きできたので、登校前にコンビニにチョコを買いに行こう、と提案した。

俺は、早起きのご褒美をあげれば、明日も早起きできるかも、と考えていた。

ただ、一つ計算違いしたのは、小学校一年の末娘は、お兄ちゃん達と行動スピードが違うことだった。

イライラした結果

お兄ちゃん、お姉ちゃんは登校準備も整い、コンビニにいついくのか、ワクワクしながら待っていた。

唯一末娘だけが、まだ、食卓で朝食をとっていた。

「あと10分で家から出るよ!」

こう子供達につたえ、テーブルの後片付けをしていたら、末娘はやっとランドセルを開け始めた。

そして、連絡帳に書かれている時間割を確かめ、教科書を準備しはじめた。

ゆっくりと。

上の2人はいまか、いまかと待ってる。

単純に文字をたどたどしく読み、一つ一つ理解して、何をランドセルにいれるのかを確かめながら準備してると、そりゃ、時間もかかる。

なんてったって、小学校に通い始めて、まだ二ヶ月とちょっと。

もちろん、10分でできるはずもなく、ああ、余裕があると思ったけど、結局、いつもどおりか。

つい、口から出たヒドい言葉

「あー、もう遅いから、今日はチョコは無理だね」

その瞬間、末娘がショックを受けたのを感じた。

「あんなに楽しみにしてたのに」

「自分のせいで、お兄ちゃんとお姉ちゃんにも迷惑をかけてしまった」

「それもこれも、わたしの行動が遅いから」

「急いでたのに、ダメだった」

「私はダメな子だ、妹だ」

そう口には出さないものの、涙をポロポロ流しながら必死に準備する姿を見て、

「しまった!」

そう思った。

でも、すぐその場では、謝れなかった。

後悔の念が頭を離れない

子供達を、結局、いつもの時間どおりに送り出した後、後悔はつのるばかり。

末娘のあの惨めな気持ちは、俺が子供の頃、ずーっと味わってきたものだ。

どうしても一つのことに集中できず、刺激をうける毎に反応し、結局、やるべきことを完遂できず、その結果、いろんな人に迷惑をかけた。

次こそは、集中するぞ!と何度決意しても、それができることはなかった。

学校でも、家庭でも、お荷物扱いで、プライドの高さもともなって、惨めさをいつだって感じていた。

「なぜ、他の人ができることが、俺にはできないんだ!」

「俺がダメ人間だからだ」

あの苦しさはわかっているのに、俺が受けた、心ない言葉と同じことを言ってしまった。

ゴメン

今日、帰ってきたら、いちばんに謝る。

一緒に、登校の準備をしよう。

マニュアルを作って、効率よく支度できるようにしよう。

朝、時間がかかるなら、前日にやってしまえばいい。

怒鳴り立てず、うまく導いてやる。

本当にゴメン。

デール・カーネギーの本で読んだ詩

父は忘れる

リヴィングストン・ラーネッド

坊や、きいておくれ。 お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて、安らかに眠っているね。

お父さんは、ひとりで、こっそりお前の部屋にやってきた。

今しがたまで、お父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に、息苦しい悔恨の念にせまられた。 罪の意識にさいなまれてお前のそばへやってきたのだ。

お父さんは考えた。これまでわたしはお前にずいぶんつらく当たっていたのだ。

お前が学校へ行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって、叱った。 靴を磨かないからといって、叱りつけた。 また、持ち物を床の上に放り投げたといっては、どなりつけた。

今朝も食事中に小言を言った。 食物をこぼすとか、丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとか、パンにバターをつけすぎるとかいって、叱りつけた。

それから、お前は遊びに出かけるし、お父さんは停車場へ行くので、一緒に家を出たが、別れるとき、おまえは振り返って手を振りながら、「お父さん、行っていらっしゃい!」といった。 すると、お父さんは、顔をしかめて、「胸を張りなさい!」といった。

同じようなことがまた夕方に繰り返された。

わたしは帰ってくると、お前は地面に膝をついて、ビー玉で遊んでいた。 長靴下は膝のところが穴だらけになっていた。 お父さんはお前を家へ追いかえし、友達の前で恥をかかせた。

「靴下は高いのだ。お前が自分で金をもうけて買うんだったら、もっと大切にするはずだ!」

-これが、お父さんの口から出た言葉だから、われながら情けない!

それから夜になってお父さんが書斎で新聞を読んでいる時、お前は、悲しげな目つきをして、おずおずと部屋に入ってきたね。

うるさそうにわたしが目をあげると、お前は、入口のところで、ためらった。

「何の用だ」とわたしがどなると、お前は何もいわずに、さっとわたしのそばに駆け寄ってきた。

両の手をわたしの首に巻きつけて、わたしに接吻した。

お前の小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。

どんなにないがしろにされても、決して枯れることのない愛情だ。

やがて、お前は、ばたばたと足音をたてて、二階の部屋へ行ってしまった。

ところが、坊や、そのすぐ後で、お父さんは突然なんともいえない不安におそわれ、手にしていた新聞を思わず取り落としたのだ。

何という習慣に、お父さんは、取りつかれていたのだろう!

叱ってばかりいる習慣-まだほんの子供にすぎないお前に、お父さんは何ということをしてきたのだろう!

決してお前を愛していないわけではない。お父さんは、まだ年端もゆかないお前に、無理なことを期待しすぎていたのだ。お前を大人と同列に考えていたのだ。

お前の中には、善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。

お前の優しい心根は、ちょうど、山の向こうからひろがってくるあけぼのを見るようだ。

お前がこのお父さんにとびつき、お休みの接吻をした時、そのことが、お父さんにははっきりわかった。ほかのことは問題ではない。

お父さんは、お前に詫びたくて、こうしてひざまずいているのだ。

お父さんとしては、これが、せめてものつぐないだ。

昼間にこういうことを話しても、お前にはわかるまい。だが、明日からは、きっと、よいお父さんになってみせる。 お前と仲よしになって、一緒に遊んだり悲しんだりしよう。小言を言いたくなったら舌をかもう。そして、お前が子供だということを常に忘れないようにしよう。

お父さんはお前を一人前の人間とみなしていたようだ。こうして、あどけない寝顔を見ていると、やはりお前はまだ赤ちゃんだ。

昨日も、お母さんに抱っこされて、肩にもたれかかっていたではないか。 お父さんの注文が多すぎたのだ。

以前読んだ時は、気持ちがわからなかったけど、今はすごくよくわかる。

小学一年生なのに。

時間はかかっても、自分で準備できるなんて、それだけでスゴいことなのに。

俺はできなかったのに。

ゴメン。

お前は素晴らしい子供だと伝えて、自信を取り戻させてあげたい。

お前は本当に素晴らしい。